どうも田中優勝(まさかつ)です。誰それ?
と思ったら、
→プロフィールをどうぞ。美容サロンの、IT経営サポーターとでも言っておきます。
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とある商談の場で、私がよくお伝えする「来店サイクル」に関する事例を話したのですが「それ、あるあるですよ!」と共感いただいたので、書かせていただきます。
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その、とある美容室
iNSHO黒川オーナーとの商談の場です。私の自作小冊子への感想コメントも、ありがとうございます!
?商談の場?居酒屋では?
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黒川オーナーとは、以前あるセミナーでお会いしてから、FBでつながっておりました。そして弊社製品にご興味いただいて、サロンポスレジシステム導入に関する補助金のことも含めて、ご提案の機会をいただきました。そこに、弊社若手イケてる営業マン青山と、ゲストの木戸さんを交えて、会食&プレゼンの場とさせていただいたんです。
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そこで、弊社の青山が
「デシル分析」という機能を、なかなか賢いビジネス用語も使ってイカすプレゼン。平たく言えば「仮に、年間で1000人のお客様がご来店してくださっているとして、年1・2回しか来ない100人と、年に10回以上来てくださる100人では、お店に払ってくださる金額には30倍以上の差がある!!年間売上トップ400人くらいのお客様でサロンの年間売上の80%くらいを作ってくれている。だから、顧客・常連客をより重視した戦略をとるべきだ!」みたいなことがわかる分析です。
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ここで、私からも現場で聞いた以前の事例をお伝えしたところ、黒川オーナーに「それ、あるあるですよ~!」と共感いただいたので、詳しくお伝えします。
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この分析で、各スタイリストの「売上・来店サイクル・カルテ数」が一度に比較できます。私がある3店舗のデータ分析勉強会で、各スタイリストにそれぞれの比較と客観的意見を伝えたところ、とあるスタイリストさんからこんな質問が上がりました。当時、月間売上約70万のスタイリストAさんとしておきます。私、田中優勝は「優」にしておきます。
A「田中さん、私と店長の数字を比べたら、確かに来店サイクルが私の方が長いです。」
優「そうですね。特に、上位20%グループは、1か月くらい来店サイクルに差がありますね。」
A「ですよね~。これだと、確かに売上にも影響出てきますよね。」
優「ですね。しかも、店長の方がカルテ枚数も少ないですから。シビアな意見ですけど、さすが店長の方が効率よい売上構成になっていますね。」
A「わかります。でも、なぜ店長はこんなに来店サイクルが短いんですか?やっぱり長くお客様と関わっているからですか?」
優「どうでしょうね?もちろん、経験の差はあるかもしれません。でも、店長にはAさんができてない何かがあるのかもしれません。現場にいない私にはわからないですけどね」
A「・・・。」
優「店長の、行動・トーク・会話などを観察してみてはどうでしょうか?何か、ヒントがあるかもしれませんよ!」
A「そうですねぇ・・・。」
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そんな感じで終わった勉強会の約1年後に、再度同じサロンからご依頼があって勉強会!そこで、嬉しそうなAさんからこんなお話!
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A「田中さん!聞いてください!!私の来店サイクル、かなりよくなったんです!」
優「ホントですか~!(ざっと数字を見て)確かに!!来店サイクルはもちろんですが、もう年間で平均月間100万に届きそうじゃないですか!」
A「そうなんですよ!前の勉強会の後のお話がヒントになったんです!」
優「あれ?何でしたっけ?あ、来店サイクルのことで、店長を観察してみては?って話ですね!」
A「それです!!あの後、本当に店長の観察したんです(笑)そしたら、あることを疑問に思ったんですよ。」
優「あること、とは?」
A「店長って、カットやパーマも上手くて、いつもスゴく良いスタイル作るんですよ!私から見るとカットなら1か月半・パーマなら3か月くらい維持できそうなので、お客様も嬉しいだろうな!って思っていたんですよ。」
優「なるほどなるほど。」
A「でも、そんなお客様も、カットで1か月ちょっと・パーマでも2か月以内にはご来店されるんです!店長もそのくらいがちょうどいいって言ってるんです!」
優「はい。よく聞きますね。」
A「そこなんですよ!私は、せっかく学んで長持ちできるようにカットやパーマできたんだから、できるだけそのまま維持できるほうがよい!だから、スタイリングでこうすれば再現性高いですよ!長持ちしますよ!みたいなことばっかり言っていました。」
優「決して、悪くはないですよね(笑)」
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Aさんは、店長を観察=「見本から忠実に学ぶ」ことで、答えを見つけました!
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A「店長に『なんで、あんなに早めに来るように言うんですか?せっかく、長持ちしそうなのに…』と聞いたんですよ!」
優「そしたら?どうでしたか?」
A「店長は『だって、いくら長持ちするとは言っても、2週間くらいは朝のセットに苦労してるかもしれないんだよ。だから早く来てもらえることで朝を快適に過ごせる。それも、僕たちがお客様のためにできること。何より、長く来てくださっているお客様ほど、早く会える方がお互いに嬉しくない?』って。」
優「ですね~!私も、早めにカット行きたくなりますよ!朝の時間が短縮できますから。特に、気心知れた美容師さんなら尚更ですね!」
A「ハッとしたんですよね~!だから、私もその時から、今までより少し早めに次の来店時期を提案して『頑張れば、スタイリングで維持できるけど、完全に前のスタイルがなくなっちゃう少し前くらいがちょうどよいです。』って、勇気を持って言えるようにしました!」
優「それが、今の結果なんですね!」
A「そうなんです~!田中さん、ありがとうございました!」
優「いえ…あ、はい!よかったです!」
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とまあ、私はほとんど話していませんけど、お礼は素直に受け止めておきました。Aさんの来店サイクルは、平均で約20日ほど短縮されていました。VIPグループの来店サイクルが約10日短縮されていたことがやはり大きかったですね。
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データを参考にヒントをご提供しただけですが、そこで「何かを感じ、気づき、実践して、改善した!」だからこそ、Aさんは成長という結果を得られたわけです。
さらに、店長がAさんの質問に対して、的確に「自分がやっていること」を伝えられたからこそ、Aさんも実践につながったわけですよね。
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もし店長が「それは、経験だから…」とか、ハッキリ伝えなかったら、Aさんもいずれは気づいたかもしれませんが、この成長速度はなかったのかもしれません。
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データを見て、何かを感じる。そして学ぼうとする。学ぼうとする姿勢に対して、的確に迅速に対応できるサロンの体制がある!このサイクルのきっかけになれたことは、成長のヒントをお伝えしたいデータ分析屋として、サイコーでした!
データは客観的な机上の理論かもしれません。でも、嘘をつきません!そんなデータをヒントにして成長するためには、スタッフの気づきと行動力も必要で、その行動に対して応えられる体制も必要!!そんな風に感じた事例を伝えたくて書きました。