久々に3回連載形式ブログです。
ここ最近のセミナーや勉強会で、私がお伝えしているのは以下のテーマ。
と…そんな状態への
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そんなお話の中の“本末転倒 ①”
『新規客が多くて、常連客を失う。』
という状態と、その対策について書きます。
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新規が多すぎて常連を失う状態とは?
ちなみに、大型店でスタイリストも次々デビューするようなサロン様では、あまり気にしなくてよいことかもしれません。しかし、中小規模サロンでこの状態が続いていることは、実は自分で自分の首を絞めているような状態になります。以下、2つの例を挙げます。
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1.毎日の予約で発生している!
例えば、3人のスタイリストがいるサロンの場合です。上記の「予約したいんですが!」という『カットとカラーで毎月来てくださる常連さん』が、新規クーポン予約のお客様が先に入ってるために、いつもの行きたい時間に予約が取れない!しょうがないから、少し先の希望日に予約することになる。結果、常連さんの来店サイクルが延びてしまう。もし、その新規クーポン予約のお客様が1回切りだったら、非常にもったいない!そして…
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2.年間を通して発生している!
本来は2ヵ月に1回の来店で、快適なヘアスタイルを維持したい常連さん。でも、クーポン狙いの新規客を優先して予約してしまうと、常連さんがは理想の来店タイミングで予約できなくなる。そして常連さんの来店サイクルは3か月周期になる。さらに「もっと、他に予約取りやすいところ無いかしら?」と考え始める。結果として常連さんが失客してしまう。そんな可能性を『多すぎる新規客』によって、自ら高めてしまう!
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1.2のどちらも『本末転倒』ですよね。
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「え!なんで本末転倒なの?新規客をたくさん集めて、売上アップするならそれでイイじゃないですかー!」
そう思われる方もいらっしゃるかも?
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そういうサロン経営を続けるという選択肢も戦略のひとつですし、それが絶対に悪いという訳ではありません。しかし、日本全国に存在する美容サロンの90%は、地域密着・リピートビジネスのはずです!その2点を疎かにしたままで、新規集客にコストをかけ続ける。それは、本当に気づかないうちに『忙しくて充実しているように見えるけど、実は利益的には苦しい経営』を選んでいることになります。そして、そこで働くスタッフさんも、そんな『本末転倒』が当たり前になり、自身の成長イメージが多くの新規客頼りになる。長く美容業界に関わる立場としては、美容師さんには「私の将来成長している姿は、指名してくださる常連さんでいっぱいになることだ!」という未来を描いてほしい!
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なので“本末転倒①”
新規客が多くて常連客を失う。への
『対策』をお伝えします!
大きく2つの視点からの対策を書きます。
1.常連客の予約を優先する仕組み!
①次回予約
これはもう、言わずと知れたリピーターの予約を最優先できる、最強の取り組みですよね!とは言え、なかなかお客様に伝えられず、始めるにも色々と準備や段取りが…。
そんな始める前のハードルを下げてくれるのが、こ2ヵ月先までの予約状況を書いてあるカレンダー!お客様に「え!もうそんなに予約が入ってるの?」と感じていただければ、オススメのきっかけはバッチリ!
そして、このカレンダーの秘密を上手に活かしている美容師さんの、こんな➩
ツイートが!
『次回予約カレンダーこうかばつぐん』
これは嬉しいですね!実践されたサロン様で効果があったとのこと!実は、この予約の中には『ダミー予約』も書かれています!最初からたくさんの次回予約で埋まっているなんて、なかなかありません!なので、通常予約・ネット予約・次回予約・ダミー予約と、自分では別で管理しておいて「見せる予約表」はちょっと盛ってるんです!お客様に「え!だったら早く予約しなきゃ!」と思ってもらえるちょっとした工夫、ぜひお試しください!
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②ネット予約の工夫
『ホトペネット予約や自社ネット予約は、1ヵ月以内しか受け付けない。』
実は、次回予約が多いサロンでは、そんな工夫をしているサロンもあるそうです。これ、非常に理にかなっていますね!リピーターさんが、先に次回予約で早めに予約してくださる。そして「急に行きたい!」という新規の方とか「直前じゃないと決められない!」というお客様には、余ったところの空き時間を探して予約してもらう。まさに、常連さんの予約優先の取り組みですね!新規のお客様は、近い予定でネット予約される方が多い傾向にあるので、お互いのニーズにもマッチしていて、取りこぼしも少なくなりそうですね。
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③ホトペ対策に取り組む
これは書き始めるとキリが無いので、上記をシンプルに説明します。
あるサロンの例です。そもそもホトペは新規しか予約を受け付けたくないので、クーポンも新規クーポンだけ。しかも来てほしいメニューもとことん絞り込んで5つのみ!色々なクーポンの中から選ばれると、お客様も本当の希望がわからなってくる。そして、厳選された「当サロンの〇〇を一度は試してほしい!」という内容のみで集客する。これらの取り組みで、でホトペ新規リピート率80%を実現しています!
2.新規リピート率アップに取り組む!
①どの来店方法のリピート率が高い?
②リピート率が高い人は誰?
上記①②をかけ合わせて分析すれば、新規リピート率アップのヒントがたくさん見つかります!例えばここでは、ホトペ新規リピート率21.33%。これをスタイリストごとに分析すると、働く環境が同じ中でも人によって差が出る。だったら、その新規リピート率がよいスタイリストが何をしているのか?そういう、最も身近に隠れている改善のヒントを明らかにする。
他のサロンで「こんな良い事例があった!」と取り入れてみる。それ自体は決して悪いことではないのですが、実は自店には全く合っていなくて、スタッフさんにはまったく響かない。そんなケースを多く見たことがあります。集客ごとの新規リピート分析で、次のお話にもつながってくる、身近にある自店の最強ヒントを見つけましょう!
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③共有ごと発掘会議でヒントを探れ!
これは、新規リピート率に限ったことではないのですが、例えば『新規リピート率が自店で最も高い人は?』から始めてみましょう!ホトペリピート率65%がトップだったとします。そして…
*トップの人は、何をしているの?
*周りから見て、それはどう感じる?
と、イイところ「共有ごと発掘会議」をしてみてください!話し合い、書き出してみると、自店で結果を出しているスタイリストが実践している最適なヒント、必ず見つかります!この「共有ごと発掘会議」は、多くのサロンで実践していますが、今まで気づいていなかった(意識していなかった)リピート率アップのヒントが、目の前でどんどん発見されていきます!他店にヒントを求めるよりも、まずは身近にあるヒントを、みんなで共有できるようにしてみましょう!
次からは、そんな『共有ごと発掘会議』で見つかった事例をご紹介していきます。
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例1:紹介新規リピート率が高い人は?
紹介新規のリピート率、今の業界の平均は60%以下になってきています。以前は70%以上が当たり前だった『紹介新規リピート率』ですが、色々なツールの登場で、そもそも紹介数も減り、さらにそのリピート率も下がっている。本来の美容室に最適な集客効果が低くなっている。これは改めて考えるべき、業界の課題とも言えます。
そんな紹介新規のリピート率、常に80%以上を維持している美容師さんに聞いた魔法のトークがコレです!
「ご紹介いただいた〇〇さんから、当店や私の事を何か聞いていらっしゃいますか?」
これにより、お客様が自然に自分のニーズを話してくださったり、紹介者に聞いた「このサロンに通っている・このサロンを選んだ理由」が見えてきます。そして、紹介でご来店の新規の方も近いニーズがあるはず。それを引き出すのは「今日はどうなさいましょうか?」からの始まりではなく、上記の魔法のトークなんです!シンプルですが非常に有効!お試しあれ!
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例2:ホトペ新規リピート率が高い人は?
ホトペ新規リピート率、業界平均は30%を下回りつつあります。そんな中で60%以上を維持されているスタイリストさんが実践していた、実は誰でもできる取り組みです!
「当店を、私を『選んでくださって』本当にありがとうございます!」
これを、誰よりも本気で伝える!どうでしょう?意外にできていないのではないでしょうか?
もちろん、他にもできる工夫は色々あります。予約時の希望をしっかり読んで準備する。カウンセリングで「そのクーポンを選んだ理由」を聞き、本当の希望・お悩みを引き出す。しかし、実はこの『本気のありがとう!』が、他の取り組みを最大限にアシストしてくれます!
『本気のありがとう!』の自店なりの伝え方を工夫して、誰でもできる共有ごとにしてみてはいかがでしょうか?
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その他:新規リピート率アップ事例
ここで、そもそも論になりますが…
今の美容業界『新規リピート率アップに取り組んでいるサロンが、圧倒的に少ない!』と私は感じています。これは、もう業界全体の課題ではないかと言いたいくらいです!集客数を増やすことも大事です。しかし、最初の”本末転倒”に戻りますが、多すぎる新規客で常連客を弾き出すという状態になる。これは、サロンを「リピートビジネス」ではなく「新規集客ビジネス」をメインに捉えてしまっているということ。
なので、逆に今しっかりと『新規リピート率アップ』に取り組むことは、成果も出やすく売上アップ・コスト削減に直結します!上記の最後の事例キーワードからも、色々なヒントをお伝えすることができますので、気になることがあればコメントください。それぞれ個別にもお伝えすることができます!
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への対策でした。他、2つの『本末転倒』な状態と、その対策も書いています。
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「新しい事を取り入れ、本来の強みを失う」
「プラスメニューで、リピート率がダウン」
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改めて・・・
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ご興味あれば、過去記事・Youtubeも是非!
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そんな感じで、各地(今はオンラインが主ですが)でセミナー開催中な私の初の著書『ゆるガチ集客』は、以下より購入できます!
皆様のサロン、スタッフの皆様が…
リピートビジネスとして、地域ビジネスとして、教育ビジネスとして、より効率よく繁栄・成長されることを願っております。。