簡単に言うとポス(POS)レジ屋さんです。が、セミナー講師・営業マン・情報発信・経営サポート・コンサルティングなどなど、色々と活動しております。詳しくは
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今日のお話は、とある地方の小さな美容室にてお聞きしました。
「集客」ではなく「雇用」の観点からの生き残り策について。
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オープンから約1年半が経過。こちらのオーナー様、独立前は現在の場所から車で約1時間ほどのサロンで長く勤務されていましたが、結婚してお子さんも生まれ、一家の主として一念発起!土地から購入し、住宅兼店舗として美容室をオープンされました。セット面3台はゆったりと設置しているので増設も可能そう。シャンプー台は2台。お一人での運営には充分なスペースがあります。
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オープン間近の時に、飛び込み営業で弊社のサロンポスレジをご契約いただいたのですが、お一人での営業でありながら数字管理と顧客管理はしっかりしていきたいとのことで、その意識もあってか売上も順調に推移。地域のお客様も徐々に固定化しております。(ざっと既存客リピート率は90%以上はありました。)
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お近くを通ったのでフラっと立ち寄り、30分後に時間が空くとのことで出直して雑談から。売上のこと、お客様のこと、周辺地域の変化のこと、色々とお話しました。
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そして、私から・・・
「今後は、スタッフさんの雇用していくことも考えていらっしゃるんですか?」と。
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このご質問に対するオーナーのご回答に、これからの小規模サロンの「生き残り策」のひとつになりそうなお話がありました。
「実は、最初は軌道に乗ったら増やしていきたいとは考えていたんですけどね。しかし、採用も育成もなかなか大変な時代なので、雇用というよりは面貸しや委託みたいな感じで、やりたい時に来てやりたいって人が何人かいる方がいいのかな?って考えています。」
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「それは、具体的にそういう契約でやりたいって人がいるってことなんですか?」
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「そうですね。友達の知り合いで、そろそろ子供も大きくなってきたから復帰したいってママ美容師さんがいて、さらに以前勤務していたところの後輩も、そろそろ復帰したいけど働けるところってあるかな?って言っていたんですよ。あ、でも以前の勤務先の後輩は、さすがにそこの社長に一言伝えないと受け入れるのは気が引けますけどね。」
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以前から、ママ美容師さんの働き方に注目していた私には非常に共感でした。(とは言いつつも『正社員雇用』の拡大で組織を大きくする方が、経済への大きな貢献につながるので、悩ましい想いもあるのですが…。形はどうあれ、小さな『雇用』を増やせることも、経済への貢献のひとつであり、小規模サロンが地域貢献できることと考えると、重要なことではとも思います。)続けて…
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「あ、今は休職中のママ美容師さんや、一度仕事を辞めた人とか、潜在求職者って多いと思います!しかも、私たちが子供の頃って、ママさん=オバサンのイメージでしたけど、今のママさんって身なりもキレイで、接客業とかしててもスゴく戦力になりそうですもんね。」
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40代前後の方、私たちが小さい頃から放送している昭和をイメージしたアニメを思い出してみてください。サザエさんって24歳の設定で、そのお母さんの『フネさん』は50歳くらいの設定ですが、もうおばあちゃんですよね~。ちびまる子ちゃんのお母さんの『さくらすみれさん』は、40歳の設定らしいですよ。ウチのカミさんよりも年下…。逆に、今のアニメの妖怪ウォッチやプリキュアとか見てると、お母さんとかかなりキレイ目に書かれてますよね~。
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今さらですが、時代は大きく変わってるんですよね。もう10年以上前から、女性は家を守る人ではなく、社会に出る人になっています。
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「ウチは、家賃を払っているわけじゃないし、空いているセット面を遊ばせてしまうよりは、時間があれば少しでも働きたいって美容師さんに使ってもらえたら、収入としてもお互いに助かりますしね。そこで、しっかり売上がついてきて『やはり社員で!』となれば、その時にまたやりやすい勤務のあり方を考えればよいのではと思います。まあ、まだまだ自分自身も美容師として現場に立てるので、今後も色々と柔軟に考えていきたいですね。」
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オープン時は、やはり今まで勤務していたサロンでも雇用や育成を見てきたし、自分自身もそうしてもらったという恩もある。だから、それを既定路線として1つの未来として描かれていましたが、1年半が経過した今、地域性や現状をリアルに感じながら考えられていることのように感じました。
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実際、今の美容学生の人数は全盛期の約半分くらいです。その中で、新卒を採用して育てるにしても、ほとんどが大きなサロンに取られてしまうので、個人サロンにはなかなか難しいし大変。でも、美容業界には『大型店で思うように成長できなかった。』とか『事情があって、途中で辞めてしまった。』とか『美容師はやりたいけど、人間関係で…時間の融通がきかなくて…』などなど、実は『美容師はやりたいけど』って人がたくさん埋もれているのではないかと思います。
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そんな人にチャンスを与えられる場として、小規模サロンで『自由もある働き方』を仕組み化できれば、お互いにWINWINになりそうな気がします。(納税をごまかしてしまいそうな人も増えてくる!とか、正社員雇用が減るので税金も減る!とかの国への問題や、組織として拡大している美容室にとっては、雇用が減るかも?みたいな問題もあるかもしれませんが、ここではあえて小規模サロン側のリアルなお話として書いてみます。)
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まあ、以前からやっている美容室もあるかもしれませんが、こっそりとやっているイメージです。(現実的には、こっそりやることによる恩恵を考えているケースもあるのかもしれませんが…)でも、もっと「仕組み」や「働き方」として、しっかりアピールしていくことで、小さな雇用が増えて世の中の消費も増える。面貸しや委託だけでなはく、小規模サロンで社員の雇用がうまくいっているところも、実はこの「自由もある働き方」でスタッフの満足度が向上して、そこから評判になったり、良い噂が人づてに広がったりして、さらにはSNSなどでも広がったりして、求人・採用につながっているのではないでしょうか?
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弊社のようなIT企業も、実はパートさんが非常に戦力になってくださっています。東京オフィスにもパートさんがいるのですが、社会人経験は20年ぶりくらいかも?とか言いつつ、約1年勤務していただいている今では、もう欠かせない人財です!配送業者さんとのやり取りとか見てると、さすが人生経験が豊富というか、人当たりが非常に良い!今まで社会でお仕事をされていなかったのがもったいないくらいの活躍です!
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という訳で、今は実は埋もれている『優秀な休職者』を『自由もある働き方』によって活かすことが、地方の小規模サロンの生き残り策の1つなのでは?ということを感じたお話でした。
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全く、ポスレジ屋っぽくない話題ですね…
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