今回はこの記事から考えたこと。
※Hot Pepper Beauty Academiyより。
『お客さまに支持されたサロンを表彰する日本最大級のアワード「HOT PEPPER Beauty AWARD」GOLD Prize受賞サロンのインタビュー。サロンの取り組みや受賞の秘訣を伺います。』とのこと。
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2022年の結果発表が色々と騒がれている時に、たまたまSNSでこの2020年の記事を目にしました。
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記事の内容を非常にざっくりとまとめます。
◎有名サロン『新宿ALBUM』のお話。
◎スタイリスト30名近い大型サロン。
◎どんな予約もすべてホトペ集約戦略!
◎業務効率化をリーズナブル価格に反映。
◎IT技術を駆使した運営が特徴的。
◎来店周期短縮等のスタイル提案は充実。
◎公式インスタはフォロワー48万人!
◎若いスタイリストもどんどん育つ!
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これに対して、私が個人的に感じたこと。
★資本力があり徹底した戦略はスゴい!
★効率化が価格に反映されるのはさすが!
★来店周期の短縮提案意識は重要なこと!
★年間ネット予約手数料いくらなんだろ?
★ホトペ全集約はもったいない気もする。
★確かに若い美容師さんには憧れの存在!
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記事の中に「美容師として働いている方が、お客様として話を聞きに来てくれる。」とか「ホットペッパービューティ攻略を伝える全国行脚に行きたい!」というお話もあります。美容業界とっても非常に有意義なことで、中にはその戦略を参考にして、今まで以上に成果の上がるサロンも出てくると思います。
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だが、しかし・・・
地域密着の中小規模サロン様へ!
『ホトペ全力&全集約は、やるべきではありません!』
と、声(文字)を大にして言いたい!
ホトペ依存で内部崩壊しちゃいます!
上記の個人的に感じたことについて詳しく書きながら、その理由をお伝えしていきます。
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資本力があり徹底した戦略はスゴい!
これは『資本力があり』と言う部分が重要です!ご存じの方も多いと思いますが、ALBUMの経営者はkakaku.comの創業者で、わかりやすく言えば“メッチャお金持ちの人”です!(表現が幼稚でスミマセン。)そんな人が、個人事業主・単店舗・地域密着経営が80%の美容業界に、圧倒的な資本力で乗り込んできているわけです!だから、新規集客・店舗づくり・スタッフ雇用等に使うお金は、ちょっと想像がつかないレベルでやれちゃうわけです。カットカラー¥4,800~で、新規も既存も誰でもOK なクーポンを、高額なホトペ掲載プランでドーンと発信しても、勝負できるエリア&店舗&お金があるという状況で、ホトペ戦略を徹底しているということです!
もし、今のサロンがイマイチ売上が伸びないからと、地域密着サロンがいきなり『カットカラー¥4,800で、今までのお客様もこれからのお客様も、全員バッチリやっちゃいますよ!』とか、できませんよね?きっと常連さんから「大丈夫なの?」と逆に心配されます。
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★効率化が価格に反映されるのはさすが!
これは大きくビジネスを展開する時には、非常に重要なことですね!30人近いスタイリストがいたら、その予約管理だけでも大変です!受付スタッフが3人くらい必要かも?仮に、受付スタッフの給与30万×3人=90万だとしたら、確かにそれをホトペに全て任せるのはアリ!人件費分のコストで、広告費と管理費にできちゃうわけですから。大型店を運営できる資本力があるからこその、効率化であってリーズナブルな価格での展開でもあるわけです。予約管理ツールも1つでよいので、運営コスト・規模・サービスに対して、本当に絶妙なバランスになっているような気がします。
1店舗の小規模サロンで3人のスタイリストに、90万の広告費・管理費は高いし持て余しちゃいますよね?ネット予約で効率化は目指すべきですが、それでリーズナブルな価格への反映まではすべきではないでしょう。
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★来店周期の短縮提案意識は重要なこと!
コレは素晴らしいですね!リーズナブルだからこそ、リピートして何度も来ていただくための提案は大事です!独自のアプリ『IKINA』を、お客様のスタイル管理とコミュニケーションに利用しているそうですが、これはさすがの取り組みです!スマホにダウンロードしてみました。
電話番号と生年月日をサロンで登録しないとログインできないみたいですが、ざっと見た感じでは自分のヘアスタイル履歴を保存・確認できて、メッセージ等も届くみたいです。「施術時には1ヶ月後のヘアスタイル提案をする…」「ほとんどのお客様が1~2ヶ月周期に…」と、記事内にありましたが、これは顧客接点を高めるためにも、他のサロンでもマネするべき取り組みでしょう!
施術後に『まとまらなくなったら、また都合の良いタイミングで来てくださいね!』と、お客様任せでお帰りいただくのではなく、次のスタイルまで責任を持って期限も伝える提案。これは、美容業界でまだまだ徹底できていないサロンも多いと思いますので、来店周期短縮・スタイル提案・顧客接点強化という点で参考にしたいですね。
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★年間ネット予約手数料いくらなんだろ?
私、まっ先にこれを考えてしまいました!スタイリスト30人のサロンですよ!仮に、1人月間100万円分のネット予約があるとして…
毎月3,000万×2%=60万
12ヶ月で年間720万ですね。
まあ優秀な受付スタッフを1人雇用することを考えれば、サロンボードは急に休まないし辞めないし、お金を払っていれば24時間365日働いてくれるので、大型サロンにとっては充分見返りのあるコストでしょう!集客コストで余分に月々60万と考えると高いですが、受付スタッフの人件費だと考えれば悪くはないですね。まさに『資本力&大型店』の強みです!
そう考えると、スタッフ10人以上でガッツリ全員が売上つくれるように成長して、受付スタッフが必要になるくらいなら、ホトペ全集約も悪くはないという考え方もできますね。しかし…(次に進みます。)
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★ホトペ全集約はもったいない気もする。
それでも、やっぱりホトペネット予約に全集約は、非常にもったいない気もします。公式インスタにはフォロワー48万人いて、きっと各スタイリストのインスタも充実しているはず。で、認知度も上がってきているので、そもそも『ALBUMに行きたい!』と、サロン名で検索する人も多いはず!さらに、新規のお客様にも次回スタイル提案をしっかりしているなら、リピーターも増えているはず。なのなので、一元管理サービスを使ってインスタ連携とか、自社ネット予約流入とか、仮に半分がホトペ以外にできれば年間360万のコスト削減になる。これは、なかなか大きなコスト削減だと思いますが、それよりもホトペ集客によるAWARD受賞等、ホトペ内での影響力を高める方が、ALBUMにとっては価値があるということなんでしょう。
中小規模サロンで考えると、10分の1くらいの規模なら年間36万。まあ、管理費と考えると安いと思えるのかもしれませんね。でも、努力次第で払わなくてすむコストは、やっぱり節約したいかな?とも考えてしまいます。関東のあるサロンで、自社ネット予約流入を増やしたことで、ホトペ掲載コストも落とせて、ホトペ予約手数料も減らせて、新規集客数は変わらずに年間50万くらいコストダウンできた例がありました。こちらは新規リピート率も上がっていて、まさに地域密着戦略の強みが出た結果でした。戦略による価値の見出し方は、サロンの規模・方向性によっても変わってくるということですね。
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★確かに若い美容師さんには憧れの存在!
今のALBUMで働きたい美容師さんは、きっとメチャメチャ多いでしょう!美容業界で話題!ホトペ・SNSに強い!たくさん入客出来る!教育施設もかなり充実しているそうです。
特に若い美容師さんの求人面で、その効果は絶大なものになっていると思います!そもそも新宿の大型サロンとなれば、それだけで話題にもなるし働きたい人も多いはず。さらに業界内で目立つことで、まずます働きたい人は増えて、スタイリストには困らない!大型店に働く美容師がいなければ、スペースをただ無駄にしていることになるので、この求人に困らないという点は大きな投資効果だと思われます。
ただ、ホトペ全集客でなくても、その地位は作られたのでは?とも思います。手っ取り早い方法として、業界最大手の集客サイトに短期間で多大な投資を行い、業界での影響力を一気に高める!お金で時間を買えたとも考えられます。地域密着・中小規模サロンでは、なかなか難しい戦略ですね。より多くの新規集客ももちろん大事ですが、お金による集客を補う、地域・顧客とのつながり・価値ある価格・上顧客作り・長く働ける環境等、中小規模だからこその強みを活かして、大型・大資本とは違う土俵で戦っていくべきではと思います。
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長々と個人的な意見を書きました。
そろそろまとめになります。
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この毎年行われているAWARDについては、何だか裏では色々と言われていましたね。『不正があった!』『発表後に順位が変わった!』『基準が不公平じゃないか?』などなど、SNSやクローズドな場では様々な意見が飛び交っていました。でも、正直なところ、それって美容業界内で騒いでいるだけで、実は大半のお客様には「どうでもいい」ことなんじゃないかと思っています。
確かに、ホトペ内での表示順が上がったりするという効果はあります。でも、わざわざホトペを経由しなくても来てくれるリピーターまでも、ネット予約売上として集計して評価の対象にしているんですよね?
※Hot Pepper Beauty Academyより。
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だったらそれって、極端に言えば・・・
「仮にホトペによる新規売上が¥0でも、リピーターさんにネット予約をメチャメチャ使ってもらって、ネット予約売上が多くなれば受賞できる!」
ってことですよね?
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それがホトペ内の表示順に影響して、今後の新規集客数にも影響するって、これ「そもそも自力でも力があるサロンが、掲載費以外にもかかるネット予約手数料を多く使ってくれてたら、さらにホトペ内で優遇しますよ!」という、ホトペヘビーユーザー優遇制度であって、地域でしっかりと力をつられるサロンが、わざわざ乗り込んで競争するべき場では無くて、新規集客にもそこまで影響はない“表彰・名誉”とも考えられませんかね?
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あるサロンオーナー様の言葉です。
『踊らされてるね。』
地域密着で長期繁栄されているサロンです。
これに尽きるなと、改めて感じました。
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そんな集客サイトに踊らされ過ぎないように、依存し過ぎないようにと、データ分析屋としての22年の経験をひたすら書いた無料小冊子が以下より無料ダウンロード可能です!
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集客サイト最大活用5つのポイント!
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37ページ・23,000文字以上ありますが…
よろしければ読んでみてやってください。
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