そんなオジサンの、日頃の仕事にも興味が沸いたら、あとで“note”の長文
≪プロフィール≫もどうぞ。(20,000文字以上あります。熱苦しいのでご注意ください。)
。
プライバシーの問題もありますので、写真はあまり使わず書きます。小学校1・2年生の子供たちが、サッカーを頑張っている姿を想像しながら読んでください。
。
2020年12月6日(日)
今日は次男坊(小2)のサッカー交流戦。
私は保護者コーチとしてベンチサポート。
。
実は、チームメイトのA君にとっては、これが最後の試合。1年生から頑張ってきたが、この12月でチームを退会することが決まっている。昨日も試合だったので、既に仲間たちは知っている。
。
昨日、土曜日の試合でA君は…
『6年までやりてーけどな!』
明るく話してはいたが内心はどうか…
それぞれの家庭の事情もある。
。
昨日の土曜日の試合は、8チーム中3位入賞!A君の得点は無かったが、最後の試合ということもあってか、かなり気合は入っていたように感じた。この日は諸々の都合もあり帯同コーチは私だけ。大人の出来レースになってしまうが、この日はA君をMVPに選びコメントを求めてみた。
『何言ったらええかわからん!』
A君らしいなと感じた。
。
見る人にとっては、たかが地域のサッカー少年団かもしれない。しかし、プレーしている時は低学年も本当に真剣だ。負ければ悔し泣きや大暴れ。点が取れなかったとか、活躍できなかったとか、自分が出た試合で負けたとか、色々な思いで涙を流す子もたくさんいる。我が家の次男坊もその一人だ。そんな少年サッカーで、A君にとっての最後の試合が始まる。
その試合の様子の前に、少々A君について私が知る限りのエピソードを書いておく。
。
私がA君と関わり始めたのは、今年の7月頃から。元々、私は高学年とGKをメインに担当していたが、次男坊が正式に入会するにあたり、低学年にも多く関わるようになった。
。
当初、A君と我が家の次男坊はよく喧嘩していた。同じ小学校でお互いを知っているが、どっちもやや口が悪い部分もあり、何となく言葉のやり取りが合わない時もあったのだろう。まあ、低学年にはよくあること。そんなヤンチャ坊主なA君の、ある日の出来事が私には印象的だった。
『俺がみんなに言ってやるから!』
これは、A君があるメンバーB君のことを思って発した言葉だ。そのB君はチームでなかなかの点取り屋。どうしても、自分でボールを持ってドリブルすることが多くなる。夏ごろに一気に3人メンバーが増えたこともあり、そのプレーが悪い意味で目立ち始めた。周りから『パス出せよ!』『何回もボール取られるな!』と、厳しい言葉が続く。確かにそういうシーンは多かったので、コーチからも注意を受ける。ついにB君は泣き始め、練習を離れてしまう。そこで、1年生から一緒のA君の最初の言葉だ。続いてこう言った。
『みんな、いいか!Bに、そんなに言い過ぎるなよな!』
仲間を思う優しい一面だな。と感じた。
。
話を日曜日の最後の試合に戻そう。
交流戦が4試合。今日の出席メンバー13人で、8人制12分ハーフを交代しながら回していく。この日の帯同コーチは私も含めて2人。私は審判資格があるので、試合の半分は主審をしながらサポート。時にはレフェリング中にメンバーに声をかけることもあるが、基本的には中立の立場で関わる。まぁ練習試合なので、ある程度は柔軟に対応していく。
。
最初の2試合。●0:3と●0:7…
負けが続いて少し暗い雰囲気。全く何もできないわけじゃないけど、色々と修正点はある。相手は男子ばかり。こちらはまだ体の小さな女子も数人。少年団では、勝ち負けばかりを競うのではなく、全員が試合に出て頑張ることも大事!でも子供たちは悔しい…
そこからは、軽く昼食を挟んで残り2試合。問題点を伝える時間がある!昼食時に、もう1人のコーチからチームとしての修正するべきことを伝える。
『味方ゴールキックの時のポジション』
これを修正すれば、激しくやられることはない。みんなその話に納得。昼食中のおしゃべりもあってか、みんなに笑顔が戻ってきた!さあ後半戦!残り2試合、まだまだ頑張るぞ!
。
そして、私からは円陣を指示!
あまり技術的な指導はナシ(笑)
『A君のために頑張るぞ!』
おーーーーーーっ!!!
後半戦スタート!
相手は少し全体的に小さい子が多い?
あちらのコーチに挨拶すると「まだ始めたばかりの子も多いのでお手柔らかに。」とのこと。とは言え、油断したり気を抜いたりしてはいけない。小さい子が何人かいるから、ケガをさせないように気をつけよう。と伝えて、さあキックオフ!
。
前半、やや優位に試合は進む。昼食中の修正点についても、みんなで声を出して意識している。
「ゴールキック!ポジション考えよう!」
なかなかイイ言葉が出てくる!スゴい!学んでる!
。
そして順調に2得点!1カ月前に入った新メンバーの初ゴールも!チームの雰囲気も良くなってきた!あとはA君のゴールが見たい!そんな思いでベンチから見守っていると、ペナルティエリア内で相手のハンド!と言うことは…
PK!
少し「おれ蹴りたい!」「俺も!」という声が聞こえた後で、誰かが言った。
『ここはAだろ!』
ベンチから指示したわけではない。なのに、誰もがゴールを決めたいという雰囲気の中で、その声にみんなが賛同。ベンチからも「よーし!いけ!!」と、A君のゴールを期待する声援。もちろん、保護者の皆さんも「頑張れー!」と応援する中で、そのA君がキッカーとしてボールの前に立つ。
。
軽い助走から…シュート!
ゴーーーーーーール!!!
決まった!ちょっと緊張したのか?正面のゴロになってしまったが、勢いは充分なボールがキーパーの股間を抜けた!みんなが集まる!歓喜の輪の中心はもちろんA君!
やった!!!
今日イチバンの盛り上がり!やったぞ!と思っていた矢先…
。
試合再開後すぐ、今度はドリブルでの突破から、A君が今度は自力で決める!今日2度目の…
ゴーーーーーーール!!!
いや~~~!これは嬉しい!!
オジサン、実はベンチで涙が溢れてきちゃいました!あ、子供たちには内緒で(笑)
。
ドラマかよ!って思いましたよ!
。
私が見てきた限りでは、確かA君にとって今年の初ゴールのはず。嬉しいだろうなー!!!とか思ってたら、また涙が出てくるし。もう45歳にもなると、涙腺が脆くなってダメだな~。まあ、子供たちには全力でバレないようにしましたが。
。
その後もリードを守り切り、今日の初勝利は7:0の大勝!
「やった!」「めっちゃ嬉しい!」
午前中、逆に0:7で負けていたから、そりゃ嬉しいだろう。A君の初ゴールも見れた!この雰囲気を維持して、最後の試合も勝ってイイ終わり方したい!
。
A君のお父さんにも一言。
「A君、2得点ですよ!!!」
お父さんからは
「いやいや。たまたまです。」
少し複雑かもしれないが嬉しそう!
。
さあ、いよいよ最後の1試合!
相手は男の子だけのチーム。なかなか手強いのでは?コーチ達からは「油断するなよ!さっきの試合みたいに、みんなで声を出して頑張って勝とう!」と声をかける。
。
そして、キックオフ!
。
前半、相手もなかなかのもの!何度かピンチを迎えることもあったが、全員で守り切る。そろそろ前半終了が近づく中で、A君と1年生から一緒にやってきたB君が、混戦の中を抜け出して相手キーパーと1対1に!そして、冷静にゴールに流し込み1点!よし!これを勝利につなげたい!
。
前半を1:0で折り返す。
。
そして、いよいよ最後の12分が始まる。
ここで、今日は順番にキーパーを回してきたので、1年からA君と一緒にやってきて、B君といつも競い合っているもう1人の点取り屋C君がキーパーに。ちょっと点を取ることに貪欲すぎる部分があるので、キーパーは苦手なイメージ。ところが今日は違った!
。
もう4試合目だから体力も限界。みんな少し集中力が切れる場面もあり、相手のチャンスが何度も訪れる。しかし、この日のC君のセーブは当たっていた!1対1のピンチを前に飛び出し3本防ぐ!審判しながら思わず「ナイスセーブ!」って言っちゃいました。
。
途中、我が家の次男坊のパワフルすぎるシュートが、ゴールのかなり上に飛んでいくシーンもあったりしつつ、徐々に試合時間は少なくなっていく。そういうシーンは少し和み、笑顔になることでチーム全体に元気が戻ってくる。みんな最後まで必死に走っている!審判しながら「早く終わってくれ!」って思っちゃいながら、時間の経過を気にしつつレフェリング。そして…
試合終了!勝った!!
A君の最後の試合を勝利で飾れた!
今日の結果は2勝2敗。
しかし今日得たものは2勝以上だろう!
。
仲間を思いやりPKを譲るシーン。
みんなで勝つぞ!と円陣のシーン。
声を出し修正点を意識するシーン。
。
そして、A君の最高のゴールシーン!
今日のことを、子供たちがサッカーを続けても続けなくても、大きくなっても思い出してほしい!そう感じた一日でした。
。
そして私、田中コーチからは・・・
作戦ボードの裏を使って、即席の手書き表彰状で今日のMVPを発表!当然、それは…A君!2日連続、大人の出来レースでスミマセン!いや、今日は文句なしの活躍だ!
。
笑いながら終わりたいので、私は少しフザけながらカタコトの外国人風に「ひょう~しょう~じょう~」と言いながら手渡し。
『これ、じゃあ持って帰るで~!』
とA君も笑顔で応えてくれた!(笑)
。
そして、集合写真で記念撮影。
いやー。イイ笑顔だったなーーー!!!
。
こういう日は、最後まで雰囲気よく終わりたい。1人1人、今日の良かった点と、これから頑張る点を、それぞれカンタンに一言発表。そして、最後はA君だ。
『2年間、ありがとうございました!』
色々な想いがあるだろう。
今日はお疲れ様!と思っていたら…
『あ~疲れた!サッカーいっぱいやって疲れたし、明日は学校行きたくねえな~。』
。
本当は注意すべきことだが、今日は笑って終わろう。「こりゃ!そんなこと言ったら、コーチが家に行って叩き起こしてやるぞ」と一言。みんな笑顔だ。A君と1年から一緒にやってきたメンバーが、近くに集まり写真を撮ったり肩を組んだり、そこに皆がまた集まったりと、なかなか終わりがまとまらない。なので、そろそろ整列しての保護者の皆さんへの挨拶を促す。
。
ここもA君を指名する。
『今日は応援ありがとうございました!気をつけ!礼!』
ありがとうございました!
価値ある2日間が終わった。
。
12月終わりまでまだ数回の練習があり、蹴り納めという行事もある。学校でも普通に会うメンバーもいるので、別に完全なお別れという訳じゃないが、やっぱり少し寂しい気もする。
。
今日の試合を一緒にサポートしてくださった保護者コーチは、実はこの後は夜勤で仕事。本当は早めに切り上げて仕事の準備をするつもりだったそうだが、最後まで子供たちを見守ってくれた。
「今は、サッカーが好き!サッカーが楽しい!サッカーに行きたい!そう思ってくれることが一番大事。みんな、まだ1・2年生。A君も別に最後ってわけじゃなく、色々と落ち着いたら復帰もあるかもしれない。この年代で少しサッカーを離れたって、別にいつでも始めることができる。また、どこかで一緒にボール蹴れるような時があればいいですね!」
と、温かい言葉。ちなみに、ご自身もこのチームで少年時代を過ごし、高校時代は県のトップレベルでプレーしていた方。ここ1年で色々と話していると、実は社会人チームで私も対戦していた可能性があった。ご縁って不思議なもんだな~。
。
サッカーだけじゃなく、スポーツって子供たちを一気に成長させてくれる。今日は、本当に有意義な一日。土曜日も含めると2日間。子供たちにとっても価値ある週末だったと感じて記憶に留めてほしい。そんな濃密な2日間だった。
。
で、最後は親バカでまとめ。
。
実は、土曜日の試合で我が家の次男坊に、待望の初ゴールの瞬間が訪れた!そのシーンは…
。。
低学年には、やや遠めの距離のFK。
父親に似て、足技はあまり得意ではないが、父親に似ず、キック力はかなりある。チーム内の1・2年生の中では、おそらく一番パワーはあるだろう。そこに期待して、親バカ目線もコーチ目線も含めてキッカーに指名。
。
少し長めの助走から、大きく右足を振りかぶって、思い切りよくシュート!
キレイな弧を描き…
ゴーーーーーーール!!!
飛び跳ねて大はしゃぎ!!!
これまでも、何度か惜しいシーンがありつつ決めきれなかったので、これは嬉しいだろう!保護者の方がビデオ撮影してくれていて何度も見直しましたが、コーチ目線でも本当に良いキックしてた!
。
こういう『蹴れる!』って思える自信って本当に大事。このシーンもあったことで、2日間の試合で後ろからのキックを我が家の次男坊が任されることが増えた。もう1人、1年生の男の子でかなりキック力がある子がいるので、遠目からは2人のどちらかが蹴る。そんな約束事がチーム内で自然にできてきた。
。
今までは、どんな距離からでも、いつも点を取りたい気持ちの強い子がキッカーになっていた。でも、後ろからしっかり蹴れる子に任せて、点取り屋は前に待機する。試合を重ねることで、お互いの特徴を知り、それを試合に活かせるようになってくる。これも成長のひとつだ!
。
いやー!
スポーツって、サッカーって、イイですね!
子供たちの成長の瞬間って、ステキですね!
。
以上!
おじさんコーチ、勝手に感動話でした~!
。
各局の皆様!
ドラマ化のオファー、待ってますよー(笑)
。
そんな人情味あふれる(自分で言うな)美容業界で長く活躍?している営業マンの、全国各地でのサロンサポート事例等、色々と掲載している著書『ゆるガチ集客』は、以下より購入できます!