美容室をご利用される皆様へ!
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皆様には大好きな『行きつけのサロン』がありますか?そのサロンに、お互いにWinWinな関係性で、長く楽しく通いたいですよね?
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そのためには、その行きつけのサロンが儲かって、長期的に経営を続けてほしいですよね!
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今回のお話は、美容業界に長く関わる営業マンとして、美容サロンの予約について改めて知っておいてほしいこと。そんな『ネット予約の裏側』について、美容業界関係者目線のお話を書いていきます。
質問!「美容室のネット予約と言えば?」
はい!『ホットペッパービューティー!』
ですよね~。
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ホットペッパービューティのCMは、2014年頃から放送されていて、美容業界へのネット予約の普及に、非常に大きな役割を果たしたと言えます。
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その他、楽天ビューティ・オズモール等、美容室を検索して予約できるサービスは色々とあります。お客様にとっては“便利でお得!”なネット予約!スマホでいつでもどこでも予約できる!クーポンもある!イイことだらけですかね?
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しかし、上記の美容室を検索して予約できるサービスには、すべて広告掲載費がかかっています!さらに、ネット予約するたびに、美容室はいくらかのネット予約利用料を払っているんです!
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『そのサロンが新規のお客様を集めたりしているんだし、そんな広告掲載費とかネット予約利用料とか、お店としての投資のひとつでしょ。サロンを利用する自分たちにとっては関係ない話でしょ!』
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そう言われればそうかもしれません。
でも、以下の仕組みを見てください。
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①大手サロン検索サイトHPB
*サロンが支払う予約手数料
「1回のネット予約金額の2%」
¥10,000の施術代金なら200円
※他、掲載費用3万~50万/月間
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②大手ショッピングサイト運営RB
*サロンが支払う予約手数料
「1回のネット予約施術料金の15%」
(2022年12月まで10%+税)
¥10,000の施術代金なら¥1,000
電話予約も¥1,000/1件。他手数料。
※掲載費用は無料。
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どちらも、新規集客としてのコストがかかるなら、確かにそれは投資です。しかし、何度も来ていただいているお客様に上記①②がかかるのって、積み重なるとサロンにとっては大きな負担になってきます!
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例えば①HPBの場合は・・・
1ヶ月間に200万円分のネット予約があったら、1ヶ月4万のネット予約利用料を、サロンから運営会社に支払っているんです。
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例えば②RBの場合は・・・
1ヶ月間に100万円分のネット予約があったら、1ヵ月10万のネット予約手数料を、サロンから運営会社に支払っているんです。
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顧客1人1人で考えてみます。
①のHPBで・・・
1万円の予約をクレジット払い。
HPB手数料2%=200円
クレジット決済手数料3%=300円
この時点でサロンの利益は5%減。
さらに『再来クーポン』10%OFF。
計15%の利益が失われています!
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このように、本来の美容室にとっての売上・利益が、実はどんどん減らされてしまっているんです!もちろん、その分の新規集客やサロン運営の利便性を得られていれば、それもサロンが成長する投資とも言えます。しかし、何度も『行きつけ』でご利用のお客様が、サロン検索サイトのネット予約・クーポンを使うことは、サロンにとっては決してイイことばかりではないと言えます。
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あるサロンの会計時に、以下のようなサロンとお客様とのやり取りを見ました。
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60代くらいの女性のお客様(以下:客)
『こんな安い内容でいいの?』
サロンスタッフ(以下:S)
「クーポンですよね。大丈夫ですよ!」
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客『私、いつもの料金でいいのよ。』
S「これもサービスの一つなんで。」
客『昨日の夜、今日行けたらいいのにって娘に話したら、よくわからないけどスマホで予約できたから!って言われて来れたから、それで充分だったのに。さらに安くなってるなんて悪いわよ。』
S「いえいえ!他のお客様にも使えるクーポンとして掲載していますから!気にしないでください!」
客『そうなの?安いのは助かるけど、私も商売してるからキチンと払うものは払いたい気持ちもあるのよね。アナタ達のお給料にもかかわってくるんじゃない?』
S「お気になさらず!また是非!」
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その後、そちらのサロンオーナーとの打ち合わせで、その時の様子をお伝えしました。すると・・・
「あ~。そうなんですよね。実は非常に前からご来店してくださるお客様からは、たまにそう言うお話もあるんですよ。ウチもここで長く続けてるから。で、そういうネット予約の特典を知らない常連さんには、今まで通り普通の料金をもらってるって、何だかなあ~って思う時もありますよ。」
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私からは、こうお伝えしました。
『ちょっと再来クーポン見せてくださいね。何でこんなにたくさんクーポンあるんですか?しかも、定価より20%近く安いじゃないですか!』
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するとオーナーから・・・
「掲載する時に担当の人から言われて。若いスタイリストの集客のためには、再来クーポンも多い方が見栄えも良いし新規のリピートにもつながるとか。それで近くのサロンの掲載内容を参考にしたけど、他に方法があるんですかね?」
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営業現場でのこういうご相談への対策例は色々あります。ただ、今回はサロンを利用するお客様に、こういう現状もあるということを知ってほしくて書いております。なので、サロン側の視点で常連さんとWinWinになるなら、こうあるべきでは?というヒントを少しだけ書いておきます。
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“今以上にサロンの価値を感じる”
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クーポンはこうあるべきです。決して、他のサロンがやっている安売りを参考にして、自らの価値を落とすものではありません。
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そして『ネット予約』について。
常連さん最優先の予約の仕組みは?
いつでも誰でも平等に予約ではなく、行きつけのサロンに行きたいお客様が最優先で、最適な来店タイミングでキレイを保ち楽しめる予約。そんな仕組みを準備しておくべきです。
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◎次の来店を決める『次回予約』
◎既存客専用の『自社ネット予約』
◎毎回予約手数料を取られないネット予約
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行きつけのサロンがある皆様!
こんなお話、いかがでしょうか?
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サロンにとって最大の繁忙期の12月。
今年一年の感謝をお互いに伝えてください。
そして長くWinWinでいられるように!
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業者のお節介かもしれませんが・・・